ほしぞら

福永眞由美 公式ブログ

こころの散歩道(ふるさとの友)





渓谷の青くしづけき水の色魂合ふ友とふたり見てゐき

夕暮れてゆく奥多摩の秋にゐてしんしんとかなしきみがやさしさ

ちちははのねがひのごとく照りわたる今宵の月と思ひけるかも

蘇生するを希ふこころに生きてあればいのち沁み入る月の色かも
    
                            
                                         ( 歌集「冬椿」より) 
 




ふるさとの 多摩川の秋が撮りたくて 
デジカメを持って
ひとり 電車に飛び乗ったの


ふるさとの駅は昔のままだった


ふるさとの駅


おさげ髪の少女だった はるか遠い日のこと
学校帰りを 遠回りして
自転車をころがして よくこの道を行ったの


多摩川 夕日

仲良しだった 大好きな安子さんと
河原に降りて きれいな石を拾ったり


多摩川 かんぽ

そうよ カズ子さんと
この場所で この波を見ながら
いっしょに 詩をつくったり


多摩川 波

大人になってからは かなしみを抱えて
いくたび ここに涙をながしに来たかしら


でも そのかなしみがあったから
今の私があると 思ふの

神さまの時間は ゆっくりと ながれるのよ




羽村邸3

羽村邸1

でこポン




仲良し四人組の
一番のお姉さん役だった悦子さんは
いまでも このふるさとの多摩川のほとりの家で 
お姉さんみたいに 私たちを待ってくれてゐます

遠い 遠い 乙女の頃は
生きてゆくことがこんなにも
深いかなしみに満ちてゐるなんて
思ひもしなかった

そうして
深いかなしみのなかにあった頃は
こんなにもしづかな心で 感謝に満ちて
人生を振り返ることが出来る日がくるなんて
思ひもしなかった

ほんとうに 神さまの時間は
ゆっくりと 流れるのよ







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